栽培のこだわり
栽培期間中、農薬も化学肥料も使いません
どんなに栄養価が高くても、安心して食べられなければ意味がありませんよね。ひいらぎ農園はモリンガに限定せず、ほぼすべての農産物に栽培期間中、農薬や化学肥料を使わず、土と堆肥の力のみで栽培しています。
日光と水、風、そして、ミネラルをたっぷりと配合した堆肥を与えてあげれば、モリンガもここまでスクスクと育ちます。
葉もの栽培のプロとして。
ひいらぎ農園は、レザーリーフ(レザーファン)という、花卉を引き立てる鑑賞用シダの栽培を行っている農園です。いわば、「葉もの」栽培のプロであり、これまで培ってきたノウハウや知識を活かして、モリンガ栽培に取り組んでいます。
レザーリーフは観賞用として利用されるため、規格外のものは出荷できず、それらのほとんどは廃棄するしかありません。当園ではこの廃棄されるレザーリーフをモリンガの畝に被せて、マルチの代わりに活用しています。ビニールのマルチと違い、適度に土壌の乾燥を防ぎ、風を通してくれるので、自然に近い状態でモリンガにストレスを与えることなく栽培することができます。これも一種の循環型農法ですね!
レザーリーフによるマルチング。最初は青々としたシダも徐々に枯れるにつれて、グリーンとブラウンのコントラストがよく映えるようになります^^
当園のモリンガ栽培の圃場は数か所ありますが、放棄されて使われていない骨組みだけのハウスを有効活用して栽培しているモリンガ畑があります。ここのビニールハウスは高さが3mあるのですが、モリンガの中にはこのハウスの天井をも超えるほどに生長するものもあります。
3m超えのモリンガ。もちろん、収穫はかなり大変です(笑)
どうしてここまで大きくなるのか…。それは葉ものづくりのプロだからですw
貴重な1年目のモリンガ葉のみ収穫
モリンガは生命力の強い樹で、1年目で2~3メートル、2年目には10メートルに届くほど大きく生長します。
ひいらぎ農園では、あえて毎年植え替え(種から栽培)をして、栄養価が一番高いと言われるフレッシュな1年目の若葉だけを、ひとつひとつ丁寧に手摘みで収穫しています。
収穫時間は日光のあたる午前中に行います。モリンガの葉には豊富なアミノ酸が含まれているので、収穫後はすぐに発酵がはじまってしまうため、収穫はできるだけ時間をかけないように意識して、加工もその日のうちに行います。
手作業にこだわるワケ
「無農薬」と聞くと、みなさん、とても喜ばれるのですが、ここでちょっと考えてみてください。農薬を使わないということは、虫がつく可能性もあるということです。
例えば、地方の産直売場などで無農薬の白菜を買ったとします。一番外側の葉をむいたら中に虫がいた、という経験はありませんか?
モリンガは比較的、虫がつきにくい植物なのですが、まったくつかない訳ではありません。クモが巣を張ることもあります。クモの巣などは水で洗い流しても、簡単にはとれないんですよね…。
モリンガの葉にとまったテントウムシ。
テントウムシがいるということは…。
「安全のために、手間は惜しみません。」
ひいらぎ農園では、モリンガの若葉を1枚1枚、手作業で枝葉を選別しています。同時に大きな茎も取り除きます。この作業は大変手間と時間がかかるのですが、こうした異物の除去や葉の状態を確認するためには、機械に頼らず、複数のスタッフの目と手で確認していくしかありません。
前述のようにモリンガの葉は収穫後、発酵がはじまります。味を落とさないためには、収穫に時間はあまりかけられません。でも、一つ一つ確認しないと、安全なモリンガを提供できなくなってしまいます…。
ひいらぎ農園では、とても非効率ではありますが、2チームに分かれて分業しています。片方のチームが収穫を行い、一定の収穫量または収穫時間になると、収穫作業を切り上げてそのまま次の加工作業に移行します。
今度は入れ替わりでもう一つのチームが圃場に入り、収穫に入ります。
このように2つのチームが細かく入れ替わることで、モリンガの品質をキープしつつ、確認作業にも時間を費やすことができています。
(チームワークの賜物ですね^^)
ひいらぎ農園のモリンガ商品は、このような地道で非効率な作業を経て「安全な食品」として流通されています。